肝細胞がんをよく知るためのQ&A
肝臓に発生するがんは、「原発性肝がん」(肝臓から発生したがん)と、「転移性肝がん」(他臓器のがんが肝臓に転移したもの)に分かれます。原発性肝がんは、肝細胞がんと胆管細胞がんが95%を占めており、成人の肝臓がんの大部分は肝細胞がんです。
«« 閉じる肝炎ウイルスの持続感染が肝細胞がんの発生に大きく関わっています。肝炎ウイルスにはA、B、C、D、Eなどがありますが、肝細胞がんに関わっているのはB型(HBV)とC型(HCV)です。日本では、C型肝炎ウイルスに起因する肝細胞がんが70%、B型肝炎ウイルスによるものが23%を占めています。
«« 閉じるB型肝炎に感染した場合は感染後30〜50年後、C型肝炎の場合は25年後程度で、肝細胞がんを発症しやすいことがわかっています。感染以外では、大量飲酒、喫煙がリスク要因とされています。
«« 閉じる肝炎ウイルスの持続感染によって、炎症と再生が長期間くり返され遺伝子の突然変異、肝細胞がんへと進展する確率が高くなります。
«« 閉じる<1>妊娠・分娩によって母親から子供へ感染することがあります。これを垂直感染といい、主にB型肝炎にみられます。現在では、妊娠中の母親には必ず肝炎ウイルスの検査をし、垂直感染の防止対策がとられています。
<2>肝炎ウイルスを含んだ血液の輸血によって、肝炎ウイルスが侵入することがあります。現在では、輸血用の血液は厳重に品質管理が行われ、B型・C型のウイルスについても検査されているため、輸血による肝炎の発生は減少しています。以上が主な感染経路となります。医療機関での針刺し事故や集団予防接種での針の再利用などによって感染したケースも過去にあり、衛生管理の向上によって改善されています。
肝細胞がんの大部分はB型あるいはC型肝炎ウイルスの持続感染による慢性肝炎、肝硬変から発生します。C型の肝硬変と診断された人の累積発がん率は、3年で10%、5年で22%、10年で53%、15年で75%と上昇。肝硬変が進行するにしたがって発がん率が高くなることがわかっています。
«« 閉じる日本では、罹患率、死亡率ともに男性が女性の約3倍となっています。これはウイルス性肝炎や肝硬変が男性に多いことが要因とされています。
«« 閉じる肝細胞がんの罹患率は、男性では、45歳から増えはじめ、70歳代で横ばいとなります。女性では、55歳から増加します。
«« 閉じるアルコールが直接的に肝細胞がんの発生に関わるとはいえませんが、アルコール性肝硬変の約40%に肝がんの合併症が認められています。アルコール性の肝障害患者は、肝炎ウイルス感染率が高く、飲酒を続けることで発がん率を高めるものと推測されます。
«« 閉じる肝臓に発生するがんには、「原発性肝がん」(肝臓から発生したがん)と、「転移性肝がん」(多臓器のがんが肝臓に転移したもの)があります。肝臓に転移しやすいがんとして、胆嚢がん(肝転移再発が75%以上)、膵がん、大腸がん、胃がん、乳がんなどがあります。肝臓には門脈という消化管臓器からの血液流入があるため、消化管臓器からのがん細胞の流入が起こりやすくなります。PET検査では体の広い範囲を一度に検査できるため、転移を早期に発見できる検査法として期待されています。
«« 閉じる世界中の肝細胞がんの80%以上が、アジア、アフリカ地域で発生しています。地域差は、人種の違いよりも環境(社会衛生や医療環境の整備)によるものと考えられています。日本では、昭和30〜40年にかけて、C型肝炎の地域特異的集団発生があり、30年後にこれらの地域で肝細胞がんが多発しています。C型肝炎の感染については、社会衛生環境の整備などにより、減少に向かうと予測されています。
«« 閉じる肝細胞がんの多くは、肝炎ウイルスによる慢性肝炎や肝硬変を同時に発症しています。肝細胞がんの特徴的な症状はなく、肝炎・肝硬変にともなう食欲不振、全身倦怠感、腹部膨満感、便通異常、尿の濃染、黄疸、吐下血、突然の腹痛、貧血などがみられます。
«« 閉じる血液検査と画像診断法を併用して診断するのが一般的で、どちらか片方だけでは十分とはいえません。画像診断には「腹部超音波検査」「CT」などを使います。自覚症状が出てからでは手遅れになりますので、肝細胞がんの高危険群にあたる人は定期検診を受けてください。肝炎ウイルスに感染しているだけで他に異常がなければ半年に1度、肝機能にも異常がある場合は、3〜4ヶ月に1度は上記検査を受けるよう心がけてください。
«« 閉じる日本では肝細胞がんのほとんどは、B型やC型の肝炎ウイルスと関係しています。まず、これらのウイルス性肝炎に罹患しないことが予防となります。また、すでにB型・C型のウイルス性肝炎に感染している人に対しては、インターフェロン療法、抗ウイルス剤の投与、肝庇護療法、レチノイド化合物の投与などによって発がんのリスクを低下させることができます。
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