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がんが見つかると、PETなどによってさらに詳しい検査を行い、病期(ステージ)を調べます。原発腫瘍の大きさ、リンパ節への転移、遠隔転移などの段階によって潜伏がん、0期からIV期までに分類。また小細胞がんは、限局型、進展型の2分類を用いられることもあります。
ごく初期の段階で、胸のどこに病巣があるかわからない状態です。
上皮内がん(非浸潤がん)。局所のがんで、気管支を覆う細胞の表層の一部に見られる初期のがんです。
リンパ節や、他の臓器に転移していない段階で、原発腫瘍の大きさが3cm以下の場合。
リンパ節や、他の臓器に転移していない段階で、原発腫瘍が3cmより大きい段階。
他の臓器には転移がなく、原発腫瘍の大きさが3cm以下で、腫瘍のある側と同じ側の肺門や気管支周囲のリンパ節に転移がある場合。
原発腫瘍の大きさが3cm以上で、腫瘍のある側と同じ側の肺門や気管支周囲のリンパ節に転移がある場合。もしくは、原発腫瘍が肺を覆っている胸膜・胸壁に直接及んでいるがリンパ節転移がないもの。
原発腫瘍が直接胸膜・胸壁に広がっているが、転移は原発腫瘍と同じ側の肺門リンパ節まで、または縦隔(心臓や食道のある部分)のリンパ節に認められるが、他の臓器には転移がない段階。
原発腫瘍が直接縦隔に広がっていたり、胸膜へ転移したり、胸水がたまっていたり、原発腫瘍と反対側の縦隔、首のつけ根のリンパ節に転移していて、他の臓器には転移していない段階。
原発腫瘍の他に、肺の他の場所、脳、肝臓、骨、副腎などの臓器に転移(遠隔転移)がある場合。
がんが、片側の肺と近くのリンパ節(縦隔のリンパ節、がんのある肺と同じ側の首のつけ根にある鎖骨上リンパ節も含む)に見つかる場合。
がんが肺の外に広がり、他の臓器への転移(遠隔転移)が認められる場合。
早期の肺がんに対して行います。手術では肺葉切除(もしくは肺全摘)に加えて肺門および縦隔のリンパ節切除(リンパ節郭清)を行います。非小細胞がんの場合、通常はI期〜IIIA期の一部が対象で、小細胞がんでは、I期の極めて早期の場合のみが対象となります。
X線や他の高エネルギー放射線を使ってがん細胞を殺すものです。非小細胞がんの場合、手術できないI期〜IIIA期、胸水を認めないIIIB期、小細胞がんの場合は限局型が対象になります。肺がんの場合、体の外から幹部である肺やリンパ節に放射線を照射する外部照射法が行われます。
抗がん剤を静脈注射、点滴静脈注射、または内服などで投与するものです。外科療法や放射線療法が局所治療と呼ばれるのに対し、科学療法は全身治療と呼ばれます。投与された抗がん剤は血液に乗って全身をめぐるため、肺の外に広がったがん細胞にも効果が期待されます。小細胞がんでは効果が見られますが、非小細胞がんでは、抗がん剤の効果はあまり期待できず、化学療法のみでがんを治すことは不可能です。また抗がん剤には、それぞれ固有の副作用があります。
気管支の内腔に発生した肺門型の肺がんに対して行われます。限られた方が対象となる治療法です。
手術後に転移するケースとして、肺、局所、脳、骨、肝臓、副腎への転移が多く見られます。副腎は肺がんに特有の転移臓器といえます。肺がんが他の臓器へ転移した場合、多くは根治させるのが困難となります。治療は、科学療法による全身療法や、放射線による局所療法など、それぞれの症例によって選択されます。