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乳がんと診断された場合、しこりの大きさ、リンパ節転移の有無、遠隔転移の有無などによって、病期(ステージ)分類されます。病期によって治療法が異なります。
早期の乳がんで、発生した乳腺の中にとどまっている段階です。非浸潤がんといいます。
しこりの大きさが2cm以下で、わきの下のリンパ節には転移していない段階です。
しこりの大きさが2cm以下でわきの下へのリンパ節転移がある場合、またはしこりの大きさが2〜5cmで、わきの下へのリンパ節転移がない場合。
しこりの大きさが2〜5cmで、わきの下へのリンパ節転移がある場合。
しこりの大きさが2cm以下で、わきの下のリンパ節転移が強い状態、またはわきの下のリンパ節転移がなく、胸骨内側へのリンパ節転移が見られる段階。
しこりの大きさやリンパ節転移の有無に関わらず、皮膚や胸壁に浸潤がある場合。
しこりの大きさやリンパ節転移の有無に関わらず、わきの下、胸骨内側の両方にリンパ節転移がある、あるいは鎖骨の上下にあるリンパ節に転移がある場合。
遠隔転移が見られる場合。乳がんが転移しやすい臓器は、骨・肺・肝臓・脳などです。
乳がんの治療は、局所治療である「外科療法」「放射線療法」と、全身治療である「化学療法」があります。
乳房にできたがんを切除します。切除範囲はがんの広がりによって決められますが、通常、がん組織を含めた周囲の正常組織を同時に切除します。また、わきの下のリンパ節を含む脂肪組織も切除(腋窩リンパ節郭清)します。病期によって乳房が温存できる場合とできない場合があります。
がんを切除し、失われた乳房を、自分の筋肉や人工物で形成する手術です。乳頭を形成することもできます。
放射線を照射し、がん細胞を死滅させます。乳がんの場合、外科手術後に再発予防の目的で行う場合と、骨の痛みなど転移した病巣による症状を緩和するために行う場合があります。
抗がん剤による治療は、術後の再発予防の場合と、再発・転移の際に行う場合があります。抗がん剤には様々な種類があり、副作用の度合いも違います。
一般的に乳がんの治療は、手術(乳房温存術または切除術)と放射線、化学療法を組み合わせて行います。病期によって、また施設によっても治療方針が異なることもあります。
乳がんは、時間が経ってから転移が出現する場合が多く、一度転移が起こると広範囲に広がるのが特徴です。臓器別でいうと、骨、肺、肝臓への転移率が50%以上です。PET検査では体の広い範囲を一度に検査できるため、転移・再発を早期に発見できる検査法として期待されています。